【レビュー】ウルトラ ファラオ
サイズ | 全長90cm | 発売年 | 2021 |
初速 | 30m/s | 装填数 | 10発 |
入手先 | アマゾンなど | 対応弾 | ウルトラダーツ |
ウルトラ ファラオ って?
飛距離34~36m。狙った場所に届く高い精度。これらを兼ね備えた新しい世代のナーフとして登場した「ウルトラ」。
初期製品は思っていたほどの性能ではなかったというか、宣伝に対する期待値が高かったこと。そして交換ダーツが高額であったこともあって評価は余り芳しいものではありませんでしたが、
2年ほど経過した今では改良が進められ、一定の評価を得ています。
前述のように長射程と精度を活かすこと、そして通常よりちょっと高い弾を使うという事で”狙い澄まして撃つ”ようなスナイパーライフルとの愛称は抜群ではないか!?ということでウルトラ・ファラオを購入してみました。
従来よりも長い飛距離、高い精度を誇るブラスターとして登場したウルトラ。最初は賛否両論、まさに二分していましたが……最近ではようやくその評価が落ち着いてきたかな、と思うところです。
色合いやデザインサイズについて
商品画像では銃身が短く感じられ、なんだか前後に切り詰められたような……寸詰まりなイメージを持っていました。
実物はこちら。確かに銃身部は短いものの、思っていたよりかはデフォルメ感は少ないように思えます。
燦然と輝くULTRAのロゴ! メッキの別パーツですのでキラキラしています。
また他の部分も金色のプラパーツが多用されておりまして、まさにゴールドプレミアムにふさわしい質感です。
ブラスター名である「PHARAOH(ファラオ)」も金文字でピッカピカ。キラッキラしています。
一方、反対側面はULTRAのロゴ含めて塗装無し。NERFのロゴにも白いまま。反対側面のキラキラと比べるとちょっと寂しい感じがします。
そうそう、このファラオなんですがコッキングを行うボルトハンドルが左側面にはないんです。ナーフでは左右両方にボルトハンドルが飛び出ているのが一般的でしたので新鮮な感じ。
巨大なマズルブレーキ
対物ライフル風のデザインということもありまして、銃身には巨大なマズルブレーキ風のパーツがくっついています。
ただ、非常に四角いので羊羹というかチーズっぽい見た目に……
個人的にはもうちょっと幅や長さがあればよかったんですが。
フォートナイトのBASLと比較
同じスナイパーライフルというカテゴリーということで、近くにあったフォートナイトのBASR(ボルトアクションスナイパーライフル)と並べてみました。
BASRがデカくみえますよね。どちらが好みのデザインかは置いておいて、こうやって好きなスナイパーライフル型のナーフが選べるようになったのは本当に嬉しいものです。
実は昔(2016年頃)、こういったスナイパーライフル型のナーフが途絶えたことがあったのです。理由は不明。古いナーフは販売終了になるし、新しいのは出ないし……と、長物系が好きなナーフファンにとっては辛い時代でした。
全長は90cmとBASRと同じくらい。というかナーフの狙撃銃系の中では平均的な長さ。
ウルトラダーツについて
詳細はまた別記事にしますが、ウルトラダーツはこちらになります。
※ファラオには金色のダーツが付属します
一般的なナーフの弾と違いまして硬質な発泡スチロールというような感じ。
固いですが非常に軽量です。あと筒と言うかエリートダーツやメガダーツのようなチクワ状ではなく、中身が詰まっていますので通常使用でのヘタリは少なそうです。
安全のために弾頭部は非常に柔らかくできています。これが高初速でも撃たれて痛くない秘密なんでしょうね。
通常のナーフダーツと比べるとこんな感じ。太さが違うので互換性はありません。
操作は手順あり
操作、というほど難しいものは無いのですが若干の手順があります。
まず、マガジンはボルトハンドルを一番後ろに引いた状態でないと抜き差しできません。これを知らないと「あれ?抜けない?壊れてる?」となります。
私も初めてこのタイプのナーフ、説明書の無い中古品を触った時にダーツの装填方法が分からず四苦八苦しました。
ダーツの向きもあります。上がウルトラ(左)とエリート(右)のマガジンです。
上の方にダーツの絵があるのが分かりますでしょうか。この向き通りにダーツを装填しないと詰まります。
ちなみに2022年3月時点ではウルトラ用の交換マガジンはまだ販売されていないようです。
初速など
初速:30m/s
初速は予想以上に速いです。試射するとパスッ!と飛んでいく感じ。通常のナーフシリーズとはまた異なる撃ち味です。
通常のダーツが放物線のように飛んでいくのに対して、ウルトラはスーッと真っすぐ飛んでいく感じがします。ですので狙いがつけやすいという大きな強みがあります。
もちろんエアガンのように10m以上先のコインを撃ち抜けるか……というとそれは難しいレベルですけれども。従来のナーフとは全く異なる精度に驚きます。
アクセサリ取り付けは下部レールくらい
アクセサリの取り付けは銃身下部のレールくらい。
狙撃銃という事でバイポット(二脚)などの取り付けを期待したいのですが……
マガジン部分が長いので床置きした場合にはバイポットが地面に付かないんです。また前述のように交換マガジンが別売されていないので何とも悲しいところ。
未検証ですが他のウルトラ・ナーフのマガジンを流用すればバイポットが使えるようになるかもしれません。
現在市販されている中で最も短いのはウルトラ・AMP の6発マガジンでしょうか。
対応ダーツはウルトラ
入手方法
アマゾンやトイザらスなど多数の通販や店舗で取り扱いがあります。
余談:特撮ヒーローから古代エジプトの王に
実はこのファラオ、以前に「ウルトラ・セブン」という名称でリークされていたナーフがあります。
その名称から特撮ヒーローを思い浮かべそうではありますが、残念ながら何らかの理由で販売中止となりましてそのままお蔵入りに……
と、思っていたところで名称などの変更を行ってようやく登場したのがこの「ファラオ」になります。
個人的にはウルトラ・セブンのほうが良かったなぁ……
総評:ナーフのスナイパーライフルとしては一級品
ナーフマーケットとしては初となるウルトラシリーズ。予想していたよりもかなり好印象でして、性能や見た目を考えればかなり高評価に思えました。
少なくとも自宅などで狙って当てるシューティング遊びをするのであれば、このファラオはかなりいいものです。
ただし残念な点も
ただ諸手を挙げて勧められない点もありまして。
その最大の理由がここ、スコープが取り外せないんです。そしてこの標準スコープは単なる筒でありまして、レンズや照準の調整機能がありません。
せっかく真っ直ぐ、安定して飛ぶ弾道を持っているにも関わらず狙いをつけるのが難しいというのはなんとも勿体ない部分。交換可能な仕様であればユーザー側で独自のスコープ(ゼロ調整できるようなエアガン用のもの)を載せたかったなーと。
なお、私の個体はスコープの狙いよりやや右下に飛ぶクセがあります。
それを除けばナーフでは最高の狙撃銃
とは言うものの、全体のスペックとしては「きちんと狙撃銃となっている」と言えます。ここはダーツの仕様も含めて従来のナーフでは太刀打ちできないくらいだと言えます。
専用ダーツは初速は高いもののあまり痛みはなく、冬服の上から撃たれてもわからないくらい。さすがに素肌に当たるとデコピンを食らったような衝撃がありますけれども。
狙った場所にピンポイントでパスッ!と飛んでいく。これはウルトラシリーズならではの感覚です。そしてその撃ち味はウルトラ・ファラオに非常にマッチしているのではないかな、と思いました。
予備ダーツは高いですけれども、それもまた狙ってじっくり撃つというファラオにピッタリと合っているんではないかなーと思いました。
余談ですが、更に高精度のウルトラ・アキュダーツもある模様。こちらでも試してみたいものですね。