ナーフのゾンビストライクにはサブシリーズ、いわゆる通常ラインとは別の小さい商品群が存在しています。一定のコンセプトをまとめた小さいシリーズでして、どれもラインナップは少数だけ、もしくは販路が非常に限られたレアなアイテムが揃っています。
ゾンビストライクとは
「ゾンビ・アポカリプス」が起きた世界をモチーフにしています。いわゆるゾンビが何らかの理由で大発生した、もしくはそれにより社会が崩壊した世界を舞台とするものです。
映画やゲームで非常に一般的な設定ですよね。
ただ公式には詳細な舞台設定というのは特に定められておらず、その世界観はプレイヤーの想像に委ねられています。
一方でパッケージに描かれたイラストからは、崩壊しつつある社会を強くたくましく生きる少年少女(つまりナーフユーザー)の姿を見ることが出来ます。
ショートムービーやストーリーが公開されているわけでもなく、あくまでパッケージに描かれるイラストだけになるんですけれども、案外と楽しそうです。
レボルティネイターのパッケージ。ピザを餌にゾンビに発電機を回させるという仕掛けが。
ちなみに発電された電気はトースターでパンを焼いたり、ゲーム機の充電に使われるようです。
他にもゾンビと自撮りする様子が描かれているパッケージもあったり。
ナーフ本体もいろいろな工具の組み合わせで作られたようなデザインになっています。これもまた知恵と工夫で生き残るというコンセプトがあるのかもしれません。
ナーフのゾンビストライクはこの通常シリーズ以外にも、前述の「サブシリーズ」がありまして、それらをつなぎ合わせると一つの世界観が出来上がります。
そういえば。
ナーフ・ゾンビストライクには「スクワッド」という、対ゾンビ分隊という設定のサブシリーズが展開されてたのですがここ数年、新製品が出ないことを見ると部隊は全滅したようです。
無念… pic.twitter.com/Juz2WorCB7— Vayashis11ペパクラ/ナーフマーケット (@KdwkVayashis11) July 2, 2020
そういえばどうなってたっけ、と思いましたので改めておさらいをしてみることにしてみました。
ZEDスクワッド(2014)
ZEDスクワッド(Zombie Epidemic Defense Squad)、直訳すると「ゾンビ流行対策分隊」という格好いい部隊名の装備として登場したのがこのシリーズになります。
パッケージにはタクティカルベストやヘルメットに身を包んだ特殊部隊風の男性のイラストが描かれていますので、まさにゾンビに特化した部隊という設定があるのかもしれません。
ですのでこのZEDシリーズ、ハサミや工具を寄せ集めて作ったDIY的なナーフではなく、正規に配備されるような銃がラインナップされています。
あと変わったところで近接武器なんかも。
ただこれらは2014年に発売されるも、それを最後に新しい商品は出ておりません。
つまり出オチで全滅した模様。
ゾンビ映画に限らずですが、よくあるパターンですよね。
圧倒的な装備の部隊やプロの傭兵が登場するも、予想外の展開に速攻で退場するというシナリオが。
合掌……
バイオ・スクワッド(2015)
ZEDスクワッドより1年遅れて登場したのがこのバイオ・スクワッド。
どうやら通常兵器ではゾンビに太刀打ちできないと悟った本部が、今度は奥の手でもある生物化学兵器を投入したというような感じなんでしょうか。
パッケージにはお調子者の科学者的な青年が(注:筆者の勝手なイメージです)
ただ残念ながらこのバイオスクワッドシリーズ。2種が出ただけで終了となってしまいました。
これまた映画でもよくある、開発者「必殺兵器を開発した」→効かずに即退場みたいな。
当方もバイオクスワッドは所持しております。
面白いナーフなんですが、最大の特徴でもある対ゾンビスプレーは壁紙や布に付着すると取れなくなってしまいますので、非常に使い所が限られます。
ですので通常のダーツブラスターとして、もしくは水タンクを使った水鉄砲として遊ぶことがメインとなります。そもそもこのスプレー、日本で売っていませんしね。
缶のサイズが合えば市販品でも使える可能性もあるかもしれませんが…
スプレー缶は無しでも、ダーツは発射出来ますので遊ぶには困りませんが…。
ゾンビストライク・リベンジ(2017)
さらにもう一つ。ゾンビの復讐的な名前のシリーズも2017年に登場しています。パッケージには人間ではなくゾンビがナーフ(水鉄砲)を構えるイラストが。
このリベンジは「ゾンビパウダーを混ぜた液体を噴射できる水鉄砲」というコンセプトがありまして、ゾンビをどんどん増殖させて人類に復讐しようという設定があったようです。
これが2015年。
ただこのゾンビパウダー……いわゆる着色剤なんですけれども、衣服の着色・汚損や口に入れた場合の健康上の理由などから発売は延期しまして、最終的に2017年にショップに並んだ時にはパウダーは同封されない普通の水鉄砲となってしまいました。
もしゾンビパウダーが世界中にばらまかれていたとすれば、それはまさしく人類にとっての終末になったわけなんですけれども。
幸運にも商業的・安全上の理由からゾンビ側の計画は頓挫してしまいました。
リベンジシリーズも3種だけで終了。
コンタミネイターは持っておりますが、本当に普通の水鉄砲です。グラデーション塗装はきれいですが。
そして続く通常シリーズ
そんなこんなでゾンビストライクの世界も進んでおりまして、生き残っているのは主役である少年少女(つまりプレイヤー)ということに。
発売ペースは落ちたようですが、2020年もグールグラインダーという新機種が発売されます。
幸いにも、ゾンビと人類の戦いはまだまだ続きそうです。