MODという言葉を聞いたことはありませんでしょうか?Modification(改造)の略語でありまして、例えばゲームの改造データをMODデータというように広く使用されている言葉です。
ナーフでも同様に改造のことをMODと呼んでいます。威力アップだけでなく見た目のデコレーションや塗装、あるいはゲームに特化した改造などなど…
そのジャンルは多岐にわたっており、サードパーティ製の「MODパーツ」も販売されているほどです。
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「実銃と見分けがつくように」との安全上の理由から架空銃をモチーフにしているナーフですが、あえて実在する銃に似せようとするMODも広く行われています。
個人制作だけでなくデコレーションパーツも市販されており、有名なMODパーツメーカーのWORKER社からはこんなものも出ています。
取り付けるだけでストライフをAK風にするパーツセットです。ただし日本への直送は無し。
せっかくなので作ってみる
3DCADの練習を兼ねてFUSION360で作ってみました。モチーフにしたのはM4カービン。フロントサイトとフラッシュハイダーを作ればそれらしくなりそう…というのが選んだ理由です。
改造ベースには初代リーコンを使用しました。非常に入手しやすく相場も格安。バレル等のパーツ類は後継のリタリエイターに流用可能ということで土台となるにはピッタリな素材です。
その1、データ作成
まずはフロントサイトとフラッシュハイダーの作成から。
実物やエアガンパーツの写真と見比べながらパーツを作成していきます。リーコンのバレルが約19mmですのでそれに合わせて取り付け穴を開けます。細かい部分は大幅に簡略化しました。
フラッシュハイダーも同様に作成。下から積み上げて印刷するという関係上、できるだけオーバーハング部分が少なくなるようにしています。本来はCADと言えば図面起こして厚みを出して…という工程を経てデータを作っていくようなのですが、私はまだまだ初心者ですので積み木のように基本図形を組み合わせ、変形させて形状を作っています。それでもここまで出来るって凄いものです。
その2、印刷する
出来たデータはスライサーと呼ばれるソフトに渡して3Dプリンター用のデータに変換します。
なお、CAD上でのデータでは綺麗に仕上がっているのですが実際に印刷すると積層面が出ますし誤差や歪みも生じます。ですので印刷後に現物と合わせながらの調整(ヤスリがけ)や表面処理は必須です。
完成したものがこちら
バレルを延長したリーコンに取りつけただけですが、こんなにも印象が変わります。
白フィラメントを使用したため、完成後に黒いスプレーで塗装しております。
積層面が目立ってしまうのは3Dプリンターの宿命ではあります。特に私が使っているようなやや旧式の廉価モデルとなれば尚更…。
分かりやすいように床において撮影。意外としっかりハマります。
あったら良いな、と簡単に形にできるのが3Dプリンターの強みであり、私個人の中ではものづくりのイノベーションだと感じています。
家庭用3Dプリンターはまだ発展途上であり、模型のような高精細モデルにはまだまだ精度が足りません。でもこういう自作パーツを作成するような…いわばプロトタイピングの分野では真価を発揮します。
今は業務用の高性能3Dプリンターで印刷してくれるような3Dプリントサービスもあります。興味がある方は是非、3Dプリンターの世界を体験してみてくださいね。
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かっこいい