ナーフとエックスショットの違いは?
ナーフのように細長いスポンジの先端にゴムの弾頭部が付いた「ソフトダーツ」を発射するトイガンを、一般にはソフトダーツガンと言います。
真っ先にナーフが思い浮かびますが、実はこのソフトダーツガンはナーフ(ハズブロ)だけではなく、いろんなメーカーから販売されています。ブランド名でいえばエックスショット、ブンコ、バズビー、サイバーハンター、エアゾーンなどなど。
日本ではナーフとエックスショット、エアウォリアーズ(バズビー)という3つのソフトダーツガンが2021年時点で販売されており、
ナーフは製造販売ともにハズブロ(以前はタカラトミーが販売)、
エックスショットは製造がZURU社、販売がバンダイトイ(以前はバンダイナムコ系列のシーシーピー)
がそれぞれ取り扱っています。
エアウォリアーズ(バズビー)についてはトイザらス専売となっており、また数も少ないのでここでは割愛します。
2018年頃よりエックスショットが国内でも販売され、着実にシェアを伸ばしています。
しかも通販だけでなくトイザらスや家電量販店や統合スーパーの店頭だったりと、意外なところでエックスショットシリーズを見かける機会は多くなっています。
ナーフとエックスショット、ある意味で競合でありライバル商品なわけなんですけれども、そもそもこの両者に大きな違いってあるんでしょうか?
使用ダーツの違い
まず気になるのが使用するダーツの種類。
結論から言えばナーフとエックスショットはほぼ同じ弾を使用します。
直径は同じ1.3cm。
重量はナーフが1.0g、エックスショットが0.9g。
全長はナーフが7.6cm、エックスショットは7.2cmくらい。
これくらいの違いなので、基本的にはナーフダーツとエックスショットダーツを混ぜて遊んでも問題はありません。
重量が軽量な分だけややダーツが暴れる傾向がありますが。
参考までに、下記でダーツの撃ち比べを行っています。
注意:長さが違うので詰まる場合も
ただ一部のエックスショットではナーフダーツが詰まりますのでそこだけはご注意ください。
という感じになります。
一部NGというのがこのマックスアタックになります。
マガジンは長さが足りないのでナーフダーツが入らないんですよね。同じマガジンを使うハリケーンも同様。
写真のように無理やり突っ込むと取れなくなりますのでご注意ください。ピンセットなどで引っ張り出すことは可能ですがダーツは傷んでしまいます。
本体の違い
逆にダーツ以外、デザインやギミック的な部分を除いた決定的な違いはあるのかというと……
実は無いんです。ナーフには電動モデルがあるということくらいでしょうか。
手動式のブラスターについては、どちらもバネによる空気圧で発射するという原理に違いはありません。
ただしエックスショットは「アクセサリ」がほぼ無いので、カスタマイズして遊ぶという用途には向きません。
ナーフのような別売されているアクセサリキットもありません。ごく一部にアクセサリの付いたエックスショットもありますが、流用はほぼできない専用品と考えたほうが間違いがありません。
ただ、全てではないのですが一部のエックスショットのレール部分にナーフのアクセサリを取り付けることも出来ます。
写真はヴィジランテにナーフのスコープを取り付けた例。
性能の違い
飛距離や精度含めても現在はナーフとエックスショットはほぼ横並びです。
玩具安全基準の関係のためか、飛距離は約27~30m(初速で言えば25m/sくらいまで)がおおよその上限値となっているようですね。これは両者とも同じ。
過去には日本国内用として調整(弱体化)されたナーフが販売されていましたので、エックスショットのほうが飛距離もパワーもあるという現象が起きておりました。
ハズブロの直販形式になってからは国内版ナーフと海外版ナーフの区別がなくなりましたので今は一緒となっています。
結論として
ダーツもほぼ同じ。構造も原理も同じ。
ではナーフとエックスショットが全く同じか?というと……やっぱり違うものなんです。
例えばデザイン的な面で言えばナーフらしさ、エックスショットらしさをそれぞれ持っています。
どちらも似た時期に登場した恐竜モチーフのシリーズです。同じような恐竜をイメージしつつも、やはりデザインというか個性の方向性は全く異なっているのがよく分かりますよね。
もちろん使用感や撃ち味にしてもそうです。エックスショットのほうがやや軽い感じはしますが、ではナーフのほうが優れているかというとそうではなく……
どちらが良いか悪いかではないのですがそれぞれ異なります。
結論:好きな方を買おう。
あえて二つの実射対決なんかも考えていたんですが、恐らく見た人にバイアスがかかってしまいますのでここでは省略しています。
違いはあった
そうそう、1個違うものがありました。
実はエックスショットの方が価格帯が下、つまり安いのです。そのおかげか世界的にエックスショットがかなり躍進しています。
シェア拡大はなかなかのもののようで、ハズブロは廉価版のナーフ・アルファストライクシリーズが登場させたとの憶測もあるほど。
2021年はエックスショットの新作としては恐竜シリーズが出たくらい。
やや大人しくなってしまった感がありますが、果たして2022年はどうなっていくんでしょうか!?