敵との戦いにおいて瞬間火力というものはとても重要な要素の一つとされています。好機に最大限の火力を発揮できるか…つまりナーフで言えば大量のダーツを叩き込めるか。その性能はナーフファンにとっても大きな関心事です。
超速連射、同時発射…様々な試みがある中で、その一つ「複数の銃を束ねてみた」を具現化したものが2016年に登場したダブルディーラーになります。
「ブラスター2つで火力2倍」という至極明快なコンセプトで開発されたのではないかと思えるような割り切った構造が魅力的なナーフとなっています。しかも速射機能搭載ですので腕力に自身さえあれば数秒で全弾を撃つことが可能となっており、まさにドゥームランズシリーズの高火力担当と言えるシロモノに仕上がっています(ただし後に発売されるザ・ジャッジにより最強の座は明け渡してしまいますが)。
名前もダブルの銃身からダーツを送り届ける”ディーラー”という意味が込められているのではないでしょうか。
まるで飛行機のような外観
単純に2つのブラスターを合体したような構造であり、両翼に大きなマガジンが突き出した姿は十字架、もしくは飛行機のよう。火力振りを考えると爆撃機?
真ん中にあるイジェクションポートがクリア素材ですから、さしずめコクピットでしょうか。
付属するマガジンはダブルデイーラー独自デザインのもの。黄色いパーツはゴム製であり、落下時の衝撃を和らげてくれます。一方で汚れが付着しやすく、すぐに黒ずんでしまうという欠点も。ナーフと共通規格ですので使い回しは可能。もちろん他のナーフのマガジンを使用することも出来ます。
例えば25発ドラムマガジンの装着例。これで2×25発という超火力ブラスターとなります。35マガジンだと70発。半端なく重たくなりますが…。
コッキングに難あり
こんなに面白いブラスターにも関わらず、評価は今ひとつなダブルディーラー。その理由の一つが複雑な構造ゆえに弾詰まりや不発が多いことが挙げられます。
しかも2本のダーツ装填を行うという関係で片方でも詰まるとコッキングレバーが動かなくなってしまいます。
根本的な問題として1本のシリンダーを2つの銃身で共用する構造のために飛距離が短いという弱点も。特に連射するとポロリと落ちるようなダーツがあり、信頼性の無さが露見してしまいます。
内部構造をみるとその複雑さが良くわかります。弾づまりしてしまうのはやむなしなのかもしれませんね。
「左右マガジンの多銃身ブラスター」としては過去にリノファイアがありました。電動フルオートの支援火器というようなモデルでしたが、やはり弾詰まりが多いことからも信頼性が低く、ダブルディーラーと同じくあまり評価されていなかったりします。
ダブルディーラーもある種、その後継機と言えるのかもしれませんが、また同時に弾づまりのしやすさという弱点も受け継いでしまったようです。
もちろん悪い部分だけでなく良い所もあります。その十字架のような個性的なデザインはコスプレの小道具としても使えるでしょうし、ウネウネしたパイプ状のモールドは塗装すればそのままスチームパンク風になりそうです。
対応ダーツ・アクセサリ
使用できるのはノーマルダーツのみとなります。エリート2.0ダーツ、もしくは吸盤ダーツが使えます。
※セット中、使用できるのはスコープ、ドットサイトのみになります