【レビュー】Nストライク ロングショット
サイズ・重量 | 全長90cm 重量–kg | 発売年シリーズ | 2009年
レッドストライク |
初速 | 14m/s (フロントは9m/s) |
装填数 | ×6発(付属マガジン) |
入手先 | 対応弾 | エリートダーツ 吸盤ダーツ |
はじめに
つい最近(2020年9月)、日本トイザらスで黄色ロングショットが販売開始となったことで大きな話題となっています。
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黄色ロングショットは2006年頃に販売された非常に古いナーフでして、今回販売されているICON版はリニューアル再販版ということになります。
ちなみに2000年代当時は黄色以外にも青や赤のものも販売されていたのはご存知でしょうか。
レッドストライク版 ロングショット
カラーバリエーションがいくつかあるロングショットファミリーの中でも、おそらく最も入手しづらいのがこの赤色、レッドストライク・ロングショットになります。
販売されたのは2009年。
米国のウォルマート限定、それもブラックフライデーセール”だけ”。まさに国、店舗、期間という3つの「限定」が重なったナーフでして、販売個数は非常に少なかったようです。
そのおかげで数あるナーフの中でも最もレアなものの一つとされており、海外オークションでも結構なお値段が付くことはザラです。というかほとんど見かけません。
(先日、日本のメルカリで新品が非常に安価に出ていたそうで…もちろん買い逃しましたが)
いわゆる伝統色
レッドストライクという名前からも分かるように赤というかレンガ色のような落ち着いた色合いが特徴的なシリーズになっています。
「クリムゾンストライク」と宣伝されたこともあって「クリムゾンカラー」と呼ばれたりもしています。
ナーフに詳しい方ならピンと来るんですが、実はこれって過去のナーフにあったカラーリングなんですね。
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例えばこのタイタンも同系統のカラーリング。2003年発売。
大きいミサイルを容赦ない速度で発射するという非常にデンジャラス(誇張抜きで危ない)ナーフです。ガラスや食器、液晶テレビを破壊した事例もあるとの噂も。
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ちょっとマニアックなところでビッグバッドボウなんかもありました。2004年発売。
このクリムゾンカラー。そういう意味ではナーフシリーズでは古くからの、伝統的な色の一つと言えるかもしれませんね。
色合いやデザインについて
で、このロングショット。見た目はSF作品に出てくるような……
ゲームのAPEXですとかタイタンフォール、地球防衛軍に出てきそうな大型ライフルというような雰囲気があります。
後述しますが全長90cmというサイズもありまして迫力は半端ありません。
カラーリング以外はロングショットそのもの
とはいえカラーリング以外は通常の黄色版のロングショットと変わりありません。
ボルトアクション、折りたたみ式バイポット(取り外し不可)、スナイパースコープなど大型狙撃銃らしい風貌となっています。
通常版の黄色は色が明るすぎて細部のディテールが飛んでしまいましたが、このレッドストライク版は上手く陰影のメリハリが付いて非常に格好良く見えます。
黄色と並べたところ。良く見ると本体色だけでなく、バイポッドの差し色やフロント部分のハンドガードも色が違うのがわかります。
並べられませんでしたがこの2つ以外にも紺色・青色・タックブルーの3種類が販売されていました。2020年にはICON版が出たわけで、バリエーションが1個増えることにもなります。
バリエーションは以下の通り。
がっちり良さ気なバイポッドとフォアグリップ
大きな特徴の一つとして、ロングショットには大きなバイポットが付いています。
この重量を支えるだけあって、プラ製とはいえ意外としっかりした物になっています。折りたたむと本体に一体化、そして片手を添えられるハンドガードにもなる優れたデザインです。
他の大型ブラスターに取り付けたら面白そうに思えるんですけれども、残念ながら取り外しは不可。内部からネジ止めされていますので、もし塗装するのに外したい場合は本体の分解が必要です。結構大変。
ロングショットの最大の特徴、サブブラスター
ロングショットは分割することで両手持ち、もしくは取り付けての同時発射が可能なブラスターとなっています。
よく見れば2つの銃身がありますよね。上段がメインブラスターの銃身。
下段がサブブラスター(先込め式)です。
サブブラスターは延長バレルと同じ取り付けアタッチメントになっていますので、ねじってあげると容易に取り外せます。
後述しますがナーフ共通規格ですので他のナーフのアクセサリを流用するとか、逆にサブブラスターを他ナーフに取り付けることも可能。
もちろん単体で、単発式のナーフとしても使えます。
先込めの単発式ですので、ゲームではメインで使うというよりも最後の手段、緊急避難的な扱いになると思われます。
ハンドガード部分でコッキングを行います。
あまり使い勝手が良いわけではないので連射はしにくいですが…
あと、容易に取り外せるということは遊んでいるうちにも取れてしまうということに。
”ねじらないと取れない”わけなんですが、ロックが決して固いわけでもないのでふとした拍子に緩んでしまうんですよね。
あとガタツキもあります。ここはロングショットの弱点といえるかもしれません。
スコープは標準パーツとして
黄色ロングショットのスコープは他のナーフに取り付けできる万能アクセサリとして高い人気を誇っていました。
見た目はズングリとした大口径スコープという感じ。例のごとくレンズなどは入っておりませんが
レティクルというか照準目盛が入っています。
プラ板ですので視野はゆがんでしまいますが気分としてはかなり盛り上がりますよね。
同型スコープはロングショットの色に合わせて青赤黄、エリートカラー、ゾンビ色(橙)の5色が存在しています。
レンガ色のナーフでスコープが取り付けできそうなナーフはほぼ皆無ですのでカスタマイズ用としてはあまり使えないかも。
写真から色味を抽出しての比較です。メガシリーズとは全く異なる赤系統なんですよね。
サイズは90cm!
全長は約90cm。
最近では大きなナーフが多いので90cmといってもそれほどの驚きはありませんが、このロングショットが出た当時は中型のナーフしかありませんでした。
このサイズの玩具が登場するということは非常に驚かれたはずです。
しかもさらにストックが伸びますので最大長は1m近くに。撮影ブース(ベビーベッド)に収まらず。
操作方法はナーフ定番
基本的な操作は簡単なんですが、いくつか中位すべき点があります。
発射する場合
1、ボルトを引いて戻す
2、引き金をひく
という手順です。きっちり後ろまで引き切らないと前に戻せませんので、確実に操作するようにしましょう。
あと注意点としてはボルトを戻すとき、ダーツが噛みこんでしまう時があること。
特に折れたり踏んでペシャンコになったダーツを使った場合にはこのトラブルが良く起こります。違和感や引っかかりを感じたら無理に操作せず、ダーツのつまりを確認してください。
リロードの場合
同じ手順のフォートナイト・ボルトアクションスナイパーライフルを例にします。
マガジンクリップを交換する必要があるならば
1、ボルトを一番後ろまで引く(戻さない)
2、リリースボタンを押しながら…
3、クリップを引き抜く
4、新しいマガジンクリップを差し込む
5、ボルトを元に戻す
という手順になります。少しややこしいですがすぐに慣れますので心配はご無用です。
カスタマイズはいろいろ
アクセサリレールが上面に1個だけ、あと延長バレルの取り付けが出来ます。
ご覧の通り、とりあえずですが手元にあったモジュラス用の延長バレルです。古い製品でも現行のアクセサリがそのまま使えるのが大変嬉しいですね。
ただロングショットって本体が大きいので、これに似合う延長バレルパーツがほとんど無いんです。またフロントバレルも同様に大きいので、ナーフに取り付けても「頭でっかち」になってしまうことに。
ロングショットはそのままで完成されていることもあって、案外とカスタマイズの難しいナーフだったりします。
しいて言えば、マガジンを大容量のものに変えるくらい?
アクセサリとしてはモジュラスシリーズのものが入手しやすくておすすめです。
スペックなど詳細
初速:14m/s(本体)
今となってはかなり低い数字ではありますが、さしがに2009年製ですので仕方ないですよね。
初速:10m/s(フロントブラスター)
ロングショットのフロントブラスターはナーフの中でも1,2を争うほどの残念ブラスターとも評されるほどの実射性能です。それはこの初速を見ていただければわかるはず。
構造的にバネも弱く、シリンダーも小さいので仕方ありませんが、そのままではほぼ使えません。
対応ダーツ
使用できるのはノーマルダーツのみとなります。エリート2.0ダーツ、もしくは吸盤ダーツが使えます。
総評:赤いロングショット
なんと言ってもその色合い。旧世代のブラスターとはいえ、この落ち着いたカラーリングは本当に格好いいものです。
現行品のような細かいモールドなどはありませんが、独特の照り感は古さを感じさせません。
個人的にはこの部分の造形が本当に素晴らしいと思っています。
一方の性能面では
赤色になったことで見た目は若干、絞って見えるようになったロングショット。
でも構造自体は全く一緒ですので軽さと同時に剛性感の無さもそのまま。ギシギシ・ユラユラします。
飛距離、精度ともに今の基準ではかなり厳しいものです。そもそも設計ベースは13年前のナーフですしね。
スナイパーライフルではありますが狙った場所へ飛びにくく、デカいので運用も大変です。
とはいえそこはナーフ。
性能で選ぶものではありませんし、そもそも飛距離や性能なら近代化改修されたICON版が日本でも販売されています。ガッツリと遊ぶのならICOM版のほうがオススメです。
【新製品】ナーフICONシリーズが日本でも! トイザらスの店頭で販売中
希少性
ナーフ沼にハマっている身として言えば、このレッドストライク版ロングショットは所有欲を大いに満たしてくれるブラスターでもあります。
海外のSNSや掲示板で見かけてあまりの格好良さに惚れこんだのもいい思い出です。国内では出回っておらず、海外オークションでは何度も競り負けたり、あるいは海外発送不可のため泣く泣く諦めたり…。
先に書いたようにメルカリでも逃しましたしね。幸いにも?入手していた後だったので「惜しかったなー」で済みましたが、
もし未入手の段階で逃していたら……しばらく横になっていたかもしれません。
ナーフに限らずですが、手に入りにくいものを探し回って情報集めて、やっと手にしたときの喜びというのは何事にも代え難いものですね。