【レビュー】ムーラン ウォリアーズボウ
サイズ・重量 | 全長60cm | シリーズ | 2020 |
初速 | 13m/s | 装填数 | 1×発 |
入手先 | 対応弾 | 使用できるのはノーマルダーツのみとなります。エリート2.0ダーツ、もしくは吸盤ダーツが使えます。 |
ムーラン ウォリアーズボウって?
2020年に公開予定だった映画「ムーラン」とコラボしたナーフ弓がこのムーラン ウォリアーズボウになります。
新型コロナウィルスの影響で映画での公開中止、オンライン配信となったことは大きなニュースとなったのは記憶にも新しいはず。
グッズも一時は在庫なしになりましたので「まさか販売中止?」と心配しましたが、どうやら再入荷するようですので販売は継続される模様。
慌てて駆け込む必要なかったかも。
Youtube動画はこちら
パッケージは格好良く
パッケージはやはり映画のイメージに沿ったデザインになっています。
モノクロ調の中に赤い服だけが強調されたような写真とか、ナーフを構える女の子もムーランのような黒い長髪だったりとか。なかなか格好良いパッケージです。
パッケージを良く見てみる
パッケージ右側には主演のリウ・イーフェイ。
予告編でも同じように剣を構える姿があります。一種のキメポーズであり、アクションシーンの中の”止め”の一瞬と言えるのかもしれません。
ナーフのパッケージは伝統的に「左側はナーフを構える人」が配置されています。このムーラン・ウォリアーズボウはアジア系の黒髪の少女が配置されています。
もちろんムーランを意識したものと思われます。
そうそう、ナーフとして気になるのは飛距離のシール。
「飛距離22m」表記です。一般的なエリートシリーズが飛距離27~30mと考えるとちょっと物足りないかもしれません。
開封したこと
開封時は赤い紐を切らないようにしましょう。
付属しているのはこの本体一式とナーフダーツだけ。組み立ても不要で取り出したらすぐに遊べます。
ちなみにこのナーフダーツは弾頭が金色という非常にレアなもの……といってもエリートダーツと全く一緒ですので、色違いなだけですが。
言い換えれば普通に販売されているナーフダーツがそのまま使えますので弾の供給には全く困らないという大きなメリットがあります。
上記3種類は全て使えます。
こういう射撃玩具って専用弾(別売無し)っていうのが案外と多いものですしね。
色合いやデザインについて
色合いは映画ムーランのイメージカラーでもある赤を基調としたもの。あとゴールドが非常にキラキラしています。
メッキではなく金粉が練り込まれたプラスチック、いわゆる金プラが使われていますので落としたり引っ掻いてもメッキが剥がれてしまう事はありません。
ゴールドに意味あり
ちなみになんでゴールド?と思いましたが、辞書を引いて理解しました。
ムーランって木蘭(モクレン)という意味もあるんですね。
で、この木蘭色というのが伝統色名としてありまして、それがこの色。
このムーラン弓と同じ色だと思いませんか?ちなみに中国伝来の色だそうです。
さすがにこの色では地味すぎて玩具としては訴求力に欠けますので、良く似たゴールド系のプラスチックになったのではないかなと思います。
ちなみに赤色の方はムーラン(ヒロイン)のトレードカラーでもあります。
金プラ症候群は大丈夫?
金プラといえば気になるのが耐久性。
実はこの金プラというのはホビー分野では耐久性が非常に低いということで、ある種のトラウマとなっているものなんです。
中には”開封せずに崩壊した”という恐ろしい事例もあるほど。
プラスチックの中に金粉という異物を練り込んでいるわけですので強度が落ちるのは当然。
場合によってはこの金粉が劣化することでさらに脆くなってしまうことも考えられますよね。
もちろん最近は技術革新によってそれらの欠点は克服しているだろうとは思うんですが、ナーフのようなガシガシ遊ぶ子供用オモチャに年単位の耐久性を求めるか?と考えると……
ちなみにムーランボウの金プラ、非常にムラというか歪み(ウェルドライン?)のある成型具合ですので耐久性だけでなく純粋な強度もちょっと心配。
バネ改造した場合には特に。
ちなみにバリエーション品
すでにお気づきの方はいるかと思いますが、このムーラン・ウォリアーズボウって既存製品のカラーバリエーション品なんです。
並べてみるとこの通り。
形状も、そして装飾のペイント模様も全く一緒ですよね。
側面の「Rebelle」というシリーズロゴが無いという違いがあるくらい。
ムーラン弓の方は得面は特にペイント無し。ディズニーやムーランのロゴがあれば良かったのになーと。
飛距離や初速といった機関部についてもパッケージ飛距離22mということを考えればリニューアルはされていないと思われます。
パーツや付属品の説明
そうそう、付属品としてはこのダーツホルダーがあります。
5本のダーツを保持しておける非常にシンプルなパーツなんですが、これが本当に使いやすいのです。
例えば拾ったダーツを差しておくことで、折れたりせずに、そしてすぐに取り出して装填できるんですね。これは便利。
しかもナーフのアクセサリレール規格ですので他のナーフへ取り付けも可能という。特に先込め単発式のナーフをお使いでしたら是非とも取り付けてほしいパーツです。
サイズについて
サイズは60㎝と決して大きいわけではありません。弓の中ではかなりコンパクトなんですが、言い換えれば対象年齢位の子供が遊ぶにはちょうどいいサイズとも言えます。
重量としても非常に軽量ですので、重くて使いにくくて遊ばなくなるということは無さそう。
なお、大人でも障害物にぶつけずに取り回しやすいと考えればこのサイズはなかなかいい感じです。
操作方法など
使い方はパッケージ裏面に。
射撃までの非常に簡単でして
- ダーツを装填する
- 弦をひく
- 離す
これだけ。
ただこの時に少しコツがありまして、ゆっくり話すのではなく「ピンッ!」とはじく様に手を離さねばなりません。
それもこれも、この本体内に「バネと空気シリンダーが入った構造」が採用されているからなんですね。
実はゴム紐の反発力で飛ぶんではなく、このバネと空気の力でダーツを撃ち出すんです。トリガーが無いだけで中身は普通のナーフと同じシステムとなっているわけなんです。
ですのでトリガーをひく時のように素早く手を放しませんとシリンダーピストンが前進できず、ひいては飛距離が大幅に短くなってしまいます。
カスタマイズはほぼ不可
一応はアクセサリレールがあるんですが、長さが非常に短いためにほとんど取り付けられるものがありません。
しかも”ど真ん中”にありますので、光学機器類や照準、ライト等を取り付けてもほとんど使えないという。
ですので事実上はカスタマイズ不可だと思ったほうがいいかもしれません。
スペックなど詳細
初速:13m/s
撃ち方によって非常にムラがあるナーフです。初速はいい時で14m/sくらい。悪い時で一桁。
ですので安定して発射できるようになるにはムーランのように修練しないといけません。
対応ダーツ
使用できるのはノーマルダーツのみとなります。エリート2.0ダーツ、もしくは吸盤ダーツが使えます。
ナーフ用のダーツが使えます。
ただ内部の安全弁の関係で古いダーツ(ヘタったダーツ)では上手く発射できなくなります。出来るだけ新しいダーツを使うようにしましょう。
小ネタですがこんな方法も。
入手方法は米アマゾンで
米アマゾン、もしくは米ディズニーストアで入手できます。日本のディズニーストアでは取り扱いはありません。残念…。
なお、米アマゾン、ディズニーストアともに販売価格は同じ、送料もほぼ同じでした。
総評
前述のようにムーランのトレードカラーである赤。
そしてムーラン、つまりモクレン(木蘭)の樹皮を使った伝統色である木蘭色。その取り合わせのカラーリングにしたという事で、まさにムーラン尽くしの弓ということになります。
見た目だけの第一印象なら、なんだか「ハリウッド映画の派手な中国のイメージ」っぽく見えてしまいますけれども、よく考えれば非常に考えこまれた配色の玩具ということが分かります。
また純粋にナーフファンとしての評価とすれば、やはり大きいのはハートブレイカーボウというカラーバリエーション豊富な弓が「1個増えた」ということでしょうか。
過去写真ですが、所持しているもの。6種類あります。ここに7番目としてムーランボウが入るわけなんですね。これはもう買うしかないでしょう、と。
あとは現行製品としての弓ナーフの販売という事。2018年ごろを最後に、こういった弓型のナーフってほぼ廃番となっています。新製品が出ておりません。
そんな中でカラーバリエーションとはいえ新製品が出た…というのは、弓ナーフファンとしては非常に大きなニュースでした。
こんな人にオススメ
〇ムーランが好きな人
〇ナーフ弓が大好きな人
デザインや造形としては非常に美しい弓です。ギラギラしすぎてちょっとパチモノ風に見えちゃいますが。
オススメできない人
×良く飛ぶ弓ナーフが欲しい人
特に飛距離という点では飛距離22m(有効射程は半分の10m)と考えると、撃ち合うような対戦目的では物足りません。
余談ですが
こうやって公式グッズとして弓が出たということは劇中でも活躍する?と思いきや……
ストーリー的にもそこまで弓が活躍することは無さそうです。むしろ剣のほうが伏線になったりとストーリーでは重要なポジションのアイテムとして登場しています。
予告CMを見た限りですが、アクションシーンも基本的には剣を使っていますしね。
というかパッケージ。そこはムーランが弓に矢をつがえるシーン(予告CMであり)を使うべきでは…