かつて存在していたタートタグというシリーズがあります。対人戦に特化したナーフとして登場し、公式大会が開催されるほど大きな賑わいを見せていたシリーズです。対人戦向きということで安全性の向上やレギュレーションの統一といった様々な工夫が凝らされていました。
2010年に行われたチャンピオンシップ大会の様子。動きが非常に激しいのがわかりますでしょうか。観客の数も凄くてもはやスポーツ競技という感じ。
スナップファイア8はダートタグシリーズで唯一となるダブルアクションのコンパクトハンドガンとして登場しました。
ダートタグのイメージカラーである山吹色とダークグレーのコントラストが美しいですね。全体的に曲面で構成されており、まさに流線美という感じ。でも人によってはこの曲線的なものが格好悪いという意見もあり、おかけで好き嫌いのはっきりと分かれるシリーズだったそうです。
側面には8の数字ロゴが。これは最大装填数を表しており、シリーズ共通のコンセプトデザインとなっています。各ブラスターでそれぞれ異なる数字が描かれています。
見た目もコンパクトで可愛らしいイメージのナーフなのですが実は恐るべき機能を持っているんです。
一つ目がこのダブルアクション機構でしょうか。つまりトリガーを引くことでスプリングを圧縮し、さらに発射まで行えます。いちいちコッキングする必要も無いですから片手だけで撃つことが出来ますし、電動式のような発射までのタイムラグもありません。やろうと思えば両手持ちだって出来ちゃいます。
一方で複雑な構造をトリガーだけで行いますので”引きしろ”が大きく、またトリガーが重いというデメリットもあります。
2つ目の機能…。それがこの左側面の全体像から見ることが出来ます。
グリップの部分に見慣れないインジケータがあるのが分かりますでしょうか。
アップにした写真がこちらになります。スピードとパワーという表記にスライドスイッチが。
そう、スナップファイア8はナーフで唯一とも言えるパワー調整機能が付いているんです。
スライドスイッチは操作できず、いわゆるインジケータだけの役割となっています。
グリップ底部にはダイアルがあり、これを回転させることで内部スプリングのテンション調整を行えるんですね。
どれくらい変わるかといえば、それはもうはっきりと体感できるくらい。
スピード側にするとトリガーが軽くなる代わりに飛距離が落ちます。パワー側にするとその逆に。大人でも重く感じるくらいです。
特にこういったナーフは連射するものでありますのでトリガーが重くなると途端に扱いづらくなってしまいます。オジサンになると翌日以降の筋肉痛というものがチラチラと脳裏をよぎるようになってしまいますので尚更です。
装弾数は8発。一番上のダーツから発射されますので継ぎ足し装填も。軽量さを生かして動き回りつつダーツを拾っては装填していくというスタイルになるんでしょうか。
カスタマイズ不可、同一条件の競技用ナーフ
ダートタグシリーズ後期はプレイヤーごとの条件の一定化という意味合いのためにアクセサリの取り付けや内部改造がしにくいように出来ています。
例えばこの後ろから見たノッペリとしたデザイン。スコープやダーツホルダーといったものは取り付けできません。激しく動き回るナーフ戦ですからぶつかると危ないという理由もあるのでしょうけれども。
ともかくは「買ったまま遊ぶ、みんな一緒の条件で」というためのナーフであったことは確かだったようです。ただおかげで銃らしくない独特なデザインになってしまい、結果としてセールス的にはあまり伸びなかった模様。スナップファイア8などは特に他のもっと個性的なダートタグシリーズの影に埋もれてしまい、ある種のレアナーフという存在になってしまいました。
レトロSFチックなデザインに共感できるなら…
あくまで私の主観ではありますが、ナーフで定番の遊び方である自分好みにカスタマイズする、改造するといった需要が満たせなかったのが大きかったのかもしれませんね。
形も独特で好みが非常に別れやすいダートタグシリーズ。「光線銃」というようなレトロSFっぽい雰囲気で個人的にはツボなのですが…。
そのデザインがツボにハマる人、他にはない個性的なナーフが欲しい人にはオススメできる1丁です。
コメント
この時期のダートタグ、私が持っているのはこれとスウォームファイア、スピードロード6だけですが、バネが固めのスナップファイア8に、似たようなタイプに比べて重量がある他2種と、筋トレになりそうなブラスターが多い印象です。
スピードロード6とライバルシリーズのクロノスを比べたら倍ぐらい重く感じました。
しかし、スナップファイア、ヴォイドキャスター、ダートファイアと、ダブルアクションのナーフはカスタマイズパーツ使用不可のものばかりですね。
そう!ダートタグって色々な面で”重たい”ですよね。その分頑丈だったりパワーがあるのはいいですけれども、担いでナーフ戦で走り回ると考えると仰るとおりに筋肉痛は必至…。