毎年恒例。またまた今年も例の発表の季節がやってきました!
その名も「今年のワースト玩具 トップ10」。
アメリカの消費者団体「WATCH」が毎年行っているクリスマスシーズン前の発表…いわゆるこの時期の風物詩的なニュースになります。
このサイトで取り上げるのは4回目になります。
この調査発表は「オモチャが安全であるように」との思いから様々なガイドラインや業界団体の規制などを元にその年に発売、またはトレンドになった玩具を調査し、その中でも特に危険、またはリスクが有るとされる玩具をランキング形式で選出するものです。
公式サイトhttps://toysafety.org/portfolio-items/toy-1-2019/
過去の記事はこちら。
ナーフはほぼ常連となっていまして、特に「目に危険」との理由で選ばれています。
今年はどうなんでしょうか…。
1位: NERF ULTRA ONE
前評判が良すぎてガッカリナーフとの烙印を押されているので仕方なし…ではなく、あくまでこのランキングでは安全面での「ワースト」選出です。
理由:「目の危険性あり」
36m先まで届く弾丸を発射する玩具です。専用のウルトラ・ダーツはそれだけ高威力に発射されますので、目の損傷の危険性が高くなっています。
保護ゴーグル無しで販売している点でも注意が必要です。
……以上、ナーフの選出はこれだけでした。
ライバルシリーズについては今回は無し。
射撃玩具分野としてはもう一つ、実銃を模したエアソフトガンがありましたがそちらは割愛いたします。
しっかりとしたランキングです
ちなみにここに選出される「危険な玩具」は実際に玩具業界のガイドラインや自主規制に則って判断されており、決して無茶なクレームではないことに留意してください。
例えば2位のこのハリネズミの玩具。
対象年齢18か月以上用(1歳半以上)にもかかわらず、誤嚥しやすそうな細長い棒状パーツが付属しています。
子供がいるご家庭ならわかると思うんですが、この形は本当に「口にくわえやすい」雰囲気があります。しかもツルンと喉に入り込みそうな……。
10位の引っ張るイモムシの玩具も同様です。
これも昨年に記事に書いたんですが、容易に首に絡まるような長い紐は不適格です。
例えば日本では幼児服に使う紐についてはJIS規格で厳密に規定されています。それほどまでに巻きつき事故って起こりえるんです。
ちなみにこのイモムシの玩具も18か月以上用。絡まってしまった時、自力でほどける年齢ではありません。
参考までに
昨年と同じですが統計データを。
平成28年では94人の子供が窒息で命を落としています(溺死を除く)。
5年間の年齢別・原因別調査結果は以下の通り。
やはり年齢が若いほど窒息事故が多いという結果が出ていますね。そして原因の一つとして玩具などその他のものに起因するものが第3位に位置しています。
また上は事故死に関する調査だけでなく、独立行政法人 国民生活センターは玩具による事故の増加について警告を発しています。
国民生活センター:http://www.kokusen.go.jp/news/data/a_W_NEWS_026.html
安全で楽しいおもちゃを
せっかくの楽しい玩具が悲劇の元になるのは避けたいところですし、気をつけるべきところはしっかりと注意せねばなりませんよね。
もちろん親がしっかりと観察できるのであればいいんですが、実際問題としてどうしても目を放してしまう時間は生じてしまいます。自宅ならなおさらです。
そういう時にこういった安全面での情報を知っておくことで事前に危険物を除去、事故の予防をすることができるようになります。
広義のKYT(危険予知トレーニング)ですね。
なお、1位から10位はこちらで公開されています。興味の有る方、お子さんがいらっしゃるかたは是非一度御覧くださいね。